2009 Fiscal Year Annual Research Report
臍帯血由来と骨髄由来の間葉系幹細胞の細胞動態の比較検討
Project/Area Number |
21791750
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
馬場 香子 Kitasato University, 医学部, 助教 (90327411)
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Keywords | 再生医療 / 間葉系幹細胞 / 臍帯 / 骨形成 |
Research Abstract |
1.臍帯血からの間葉系幹細胞(MSCs)分離 十分な細胞と安定した結果が得られずMSCs供給源を臍帯血から臍帯間質へ変更した。 2.臍帯間質からのMSCs分離法の確立 outgrowth cellを得てin vitroで脂肪細胞と骨芽細胞へ分化誘導し複分化能を確認した。比較的安定し、容易に臍帯間質からMSCsを得る方法を確立した。 3.臍帯由来MSCsの骨芽細胞への分化能確認 骨髄由来MSCsと同様の培養・分化法では骨芽細胞は得られなかった。臍帯由来と骨髄由来MSCsの細胞動態の相違が示唆された。足場をHydroxyapatite(HA)と臍帯血由来Fibrin netでMSCsを培養し骨分化誘導培地で分化誘導した。in vitroで骨芽細胞関連マーカー;runx-2, alkaline phosphatase, osteopontin, osteocalcinの発現をreal time RT-PCRで確認した.Fibrin足場の検体はHE・alizarin red・Von Kossa染色で評価した。また電顕で観察し、分析電顕でフィブリン内の石灰化を確認した。in vivoでHA気孔内に骨組織が形成され,HE染色,ヒトosteocalcin免疫染色,ヒトミトコンドリア免疫染色でヒト骨組織であることを確認した.また骨芽細胞関連マーカーの発現をreal time RT-PCRで確認した.以上より臍帯由来MSCsの骨形成能を確認した。 4.臍帯血からの多血小板血漿(PRP)とFibrin netの作製と凍結保存の可能性検討 PRPを臍帯血から分離し成長因子を作成し、PDGF,TGF-β,VEGF,EGF等を測定した。自己血清は培養に用いた。Fibrin netの足場としての可能性を確認した.各材料の凍結前後のPDGF,TGF-β,VEGF,EGFを測定し、凍結保存後もこれらの活性が維持されることを確認した。
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