2009 Fiscal Year Annual Research Report
内在性電場変化による間葉系幹細胞のIn Vivo遊走制御
Project/Area Number |
21791755
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
馬渕 洋 Keio University, 医学部, 助教 (50424172)
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Keywords | 再生医学 / 移植・再生医療 / 細胞・組織 / 間葉系幹細胞 / 幹細胞制御 |
Research Abstract |
21年度は、ヒト間葉系幹細胞移植マウスの作製を行った。具体的な手順としては、フローサイトメーターにて分離したヒト間葉系幹細胞を、免疫不全マウスであるNOGマウスの眼下静脈叢より移植し、ヒト間葉系幹細胞がマウス内で生着する様子を調べた。間葉系幹細胞の分離技術は、当初予定していた骨髄CD271+CD133+分画からさらに改良し、より高濃度に間葉系幹細胞が含まれている細胞分画を使用した。6ヶ月後にマウス末梢血・骨髄を採取し、移植細胞の存在を調べたところ、骨髄において約0.3%の移植細胞を確認することができた。末梢血中には存在が確認できなかった。現在、このマウスを用いて、損傷(後背部位全層欠損層)を作成し、損傷を与えることで移植細胞が遊走する様子を、免疫組織染色にて組織学的に観察、またヒト細胞マーカーを指標にFACSを用いて定量化しているところである。また、移植細胞がマウスの組織内や体内でも識別できるように、ヒト間葉系幹細胞に対しレンチウィルスを用いてCBR(変異型ルシフェラーゼ遺伝子)を導入し、間葉系幹細胞の局在を体外から観察する実験にも着手している。間葉系幹細胞の損傷部位への遊走を非侵襲的に経時的にモニターし、遊走能に現れる影響を観察する予定である。
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