2009 Fiscal Year Annual Research Report
副甲状腺ホルモンの骨芽細胞とその前駆細胞に対する細胞学的作用の相違について
Project/Area Number |
21791784
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
李 敏啓 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 助教 (60447612)
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Keywords | 解剖学 / 細胞・組織 / 遺伝子 / 歯学 / 骨 |
Research Abstract |
本研究のタイトルは、「副甲状腺ホルモン(PTH)の骨芽細胞とその前駆細胞に対する細胞学的作用の相違について」であり、具体的には、PTHの骨形成作用において骨芽細胞系細胞に対する細胞学的メカニズムを明らかにすることである。そこで、重要な作業仮説となるのは、"PTHの骨形成作用において破骨細胞とのカップリングが関与しているか否か"であり、PTH骨形成作用に破骨細胞とのカップリングが必要な場合には、骨形成系細胞の理解だけでは不十分であり、破骨細胞の存在の有無でPTH作用を明らかにする必要がある。本年度は、副甲状腺ホルモン(PTH)間歇投与が前骨芽細胞(ALP/BrdU陽性かっALP/Runx2陽性)の増殖を誘導すること、その一方で、ephrinB2/EphB4を介した破骨細胞とのカップリングによって前骨芽細胞が骨芽細胞に分化誘導されることを明らかにしている(Freitas, Li et al., 2009)。ところが、破骨細胞が存在しないc-fos^<-/->マウスにPTH間歇投与を行っても、前骨芽細胞(ALP/BrdU陽性かつALP/Runx2陽性)は増殖するが、その後の骨芽細胞に分化しないことからも、PTH間歇投与による骨形成作用には破骨細胞とのカップリングが必須であると推測された。現在、破骨細胞が存在しないRUNKL^<-/->マウスで同様にPTH間歇投与実験を行っており、その際の前骨芽細胞の増殖および骨芽細胞への分化・基質合成を検索している。
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Research Products
(4 results)