2010 Fiscal Year Annual Research Report
アレルゲンを発現する組換え口腔常在菌を応用した次世代の免疫減感作療法の開発
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21791798
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
桑原 紀子 (篠崎 紀子) 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (90287665)
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Keywords | スギ花粉症 / 減感作療法 / 組換え体 |
Research Abstract |
本研究の期間内の目的は「スギ花粉症に対する舌下減感作療法への応用研究のための形質転換株の作製と実験動物を用いた治療および予防効果の検討」であり、当該年度の概要は以下である。 ●スギ花粉症アレルギー遺伝子の大腸菌プラスミドへのクローニング スギ花粉症のアレルギー反応に関与する3Crp領域,タンパク質を検出するための認識抗体用のTag配列,マウス実験用のアジュバンドとして作用するコレラトキシンBサブユニット(CTB)の構造遺伝子領域は大腸菌プラスミドヘクローン化し,配列はシークエンス解析により確認した。 ●口腔内レンサ球菌形質転換株の作製 構築された形質転換用CTB-3Crp-Tagプラスミドを制限酵素切断により直鎖としたのち,S.anginosusの形質転換を行った。その際,形質転換用マーカーとして導入させたエリスロマイシン耐性株を指標としてスクリーニングした。 ●形質転換体のCTB-3Crp-Tag遺伝子構造とタンパク質産生性の解析 作製した形質転換株の染色体DNA上に遺伝子が正しく導入されているかを、サザンブロッティングおよびPCRと増幅されたDNAの制限酵素切断パターンにより確認した。 現在,S.anginosus形質転換株の培養上清から分泌されたタンパク質をSDS-PAGEおよびウエスタンブロッティングによりCTB-3Crp-Tagタンパク質の産生性を確認している。
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