2010 Fiscal Year Annual Research Report
銅トランスポーターがシスプラチン耐性癌細胞の耐性機序に与える影響
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21791829
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
松本 忍 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (20514996)
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Keywords | シスプラチン / 抗癌剤耐性 / 銅トランスポーター |
Research Abstract |
シスプラチン(以下CDDP)の獲得耐性は、癌化学療法を行う際に大きな障害となる。このCDDP耐性を克服して有効性を増大させるとともに、副作用を軽減させる手法を確立するためには、まずCDDP耐性細胞だけでなく感受性細胞においてもCDDP細胞内流出入の機構を解明する必要がある。近年、CDDPの細胞内流出入への銅トランスポーターの関与が示唆されおり、これまでにCu(II)が類表皮癌細胞株(KB)及びそのCDDP耐性細胞株(KBR/1.2)においてCDDPの細胞内蓄積(Pt-cell)量及びDNA結合量を増加させることを報告した。本研究においてはこれに続いてKBR/1.2におけるPt-cell量の低下と銅トランスポーターであるATP7AおよびCTR1の発現量との関連について検討する。 両細胞株のCDDP感受性はCDDP処理後72時間における細胞生存率をMTT法にて検討した。Pt-cell量は原子吸光分光光度計を用いて測定した。ATP7A及びCTR1の検出はWestern Blotting法にて行った。 結果について、両細胞株とも、Pt-cell量はCDDPの投与濃度に依存して増加したが、KBR/1.2はKBに比べて有意に減少していた。また、両細胞株ともPt-cell量はCDDPの処理時間にも依存して増加した。ATP7Aは、KBに比べKBR/1.2で有意に減少していた。また、KBではCDDPの投与によってATP7Aの発現量が有意に増加したが、KBR/1.2ではほとんど変化がなかった。CTR1はKBに比べKBR/1.2で若干少ないようであった。これらの結果から、CDDP耐性類表皮癌細胞株KBR/1.2におけるCDDPの蓄積の低下には、ATP7Aの減少が関与していることが示唆された。ATP7AおよびCTR1の発現量にCDDP投与濃度及び処理時間が与える影響についての詳細はさらに検討を続けて行う。
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[Journal Article] Clinical significance of ultrasonographic examination including detection of thyroid gland diseases when surveying cervical lymph nodes in subjects with oral squamous cell carcinoma.2010
Author(s)
Wakasugi-Sato N, Wakasugi T, Oda M, Yamashita Y, Yoshioka I, Yamamoto N, Habu M, Kodama M, Kokuryo S, Ichimiya H, Miyamoto I, Tanaka T, Kito S, Matsumoto-Takeda S, et al.
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Journal Title
Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endod
Volume: 109
Pages: e78-85
Peer Reviewed
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