2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791852
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
神農 泰生 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (60403490)
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Keywords | 漂白 / 接着 / アスコルビン酸 |
Research Abstract |
漂白剤の種類、接着システムの種類によって、エナメル質への接着強さに与える影響の違いについて検討した。 最初に、現在国内で主に用いられている漂白剤3種類(SHOFU Hi-Lite:松風、SHOFU Hi-Lite Shade Up:松風、Pyrenees:三菱ガス化学)による影響を、1種の接着システム(CLEARFIL MEGA BOND:クラレメディカル)を用いて検討した。その結果、未切削エナメル質への接着強さはいずれの漂白剤でも処理直後は接着強さが低下するものの、2週間水中浸漬することによって接着強さが回復した。また、続けて抗酸化剤(アスコルビン酸ナトリウム)による処理で、接着強さが変化するかを検討した結果、漂白剤の種類に関わらず、漂白直後でも10%アスコルビン酸ナトリウム溶液に10分間浸漬することによって、未漂白エナメル質と同等またはそれ以上の接着強さが得られた。 また、接着システムの種類による影響に関しても検討した。漂白剤にはSHOFU Hi-Liteのみを用い、接着システムはCLEARFIL S3 BOND:クラレメディカル、CLEARFIL MEGA BOKD:クラレメディカル、Single Bond : 3M ESPEの3種類を、それぞれに酸処理の有無も加えて比較した。その結果、未研削エナメル質に接着を行う際には、漂白処理を行った場合も酸処理を行う方がより高い接着強さが得られた。また、接着システムの違いによる影響は、漂白処理後2週間水中保管した場合には、ほとんど認められなかった。 今後、漂白処理されたエナメル質表面の詳細な観察を行い、漂白の有無による接着強さへの影響の原因を解明していくとともに、抗酸化剤を利用した漂白処理後の歯面への有効な接着方法の開発を行う予定である。
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Research Products
(4 results)