2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791852
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
神農 泰生 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (60403490)
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Keywords | 漂白 / 接着 / アスコルビン酸 / トコフェロール |
Research Abstract |
本年度は、漂白剤の種類によるエナメル質への形態学的影響に関して検討および、各種接着システムを用いて、漂白処理後、抗酸化剤処理を行うことでエナメル質への接着強さがどのように変化するかについて検討した。 最初に、現在国内で主に用いられている漂白剤3種類(SHOFU Hi-Lite:松風、SHOFU Hi-Lite Shade Up:松風、Pyrenees:三菱ガス化学)による漂白処理がエナメル質表層の形態へ与える影響について検討した。走査型電子顕微鏡による表面形態の観察を行ったが、その結果、3種の漂白剤すべてで明確な変化は認められなかった。前年度の結果から、何らかの変化が起こっている可能性は高いため、より詳細に検討する必要性が生じた。また、形態学的変化のみならず、成分変化なども検討する必要もあると考えられた。 また、抗酸化剤処理による接着強さの変化に関して検討した。漂白剤にはSHOFU Hi-Liteを用い、接着システムはCLEARFIL S3 BOND:クラレメディカル、CLEARFIL MEGA BOND:クラレメディカル、Single Bond : 3M ESPEの3種類を、抗酸化剤はアスコルビン酸、トコフェロールの2種類を用いた。その結果、各接着システムで接着強さの変化に多少の相違は認めるものの、アスコルビン酸20wt%あるいはトコフェロール10wt%で前処理を行うことによって良好な接着強さを得られる傾向が認められた。このことから、漂白歯への接着を行う際の前処理として上記抗酸化剤は有効であると考えられ、また、漂白歯への有効な接着システムの開発の一助となる可能性が示された。 さらに、本年度は前年度の研究成果の雑誌論文による発表を行い、現在は本年度研究成果の雑誌論文発表を準備している。
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Research Products
(1 results)