2009 Fiscal Year Annual Research Report
象牙質再生のためのIn vitro履髄モデルの構築
Project/Area Number |
21791861
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
半田 慶介 Health Sciences University of Hokkaido, 歯学部, 講師 (40433429)
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Keywords | 直接覆髄法 / 象牙質 / 再生 / 細胞不死化 / 細胞増殖因子 |
Research Abstract |
北海道医療大学病院で採取されたヒト歯牙から歯髄を採取し、不死化を誘導し、かつ分化能を維持する遺伝子をヒト歯髄細胞に導入することで寿命を延長させ、その歯髄細胞の機能を明らかにすることである。本年度はまず、ラット歯髄から細菌性コラゲナーゼ消化法によってラット歯髄細胞を採取したのち、有効かつ生体にとって安全な方法での石灰化の条件を検討するため、食品添加物としても使用されている大豆イソフラボンを添加して石灰化を調べた。実験の結果、大豆イソフラボン投与によってアルカリフォスファターゼの活性が観察された。さらにラット歯髄細胞からtotal RNAを回収してRT-PCR法によって石灰化関連遺伝子群(オステオカルシン、オステオポンチン、I型コラーゲン)の遺伝子発現も確認したところ大豆イソフラボン投与によって遺伝子発現の上昇が観察された。また、大豆イソフラボンをラット直接覆髄法実験モデルに使用し、覆髄実験を行ったところ、4週間で水酸化カルシウムによる直接覆髄法と比較して良好な新生象牙質の形成を伴う覆髄効果が発揮される傾向が観察された。また、以前に樹立したhTERT (humanTelomerase reverse transcriptase), hE6E7 (Human papillomavirus E6 E7 genes)を用いて不死化を行ったイヌ歯髄細胞の実験結果から、これらの遺伝子をレトロウイルスベクターに組み込み効率的にヒト歯髄細胞の不死化に着手した。
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