2009 Fiscal Year Annual Research Report
骨結合を促進するインプラント表面性状と早期荷重条件との相互作用
Project/Area Number |
21791876
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 奈央子 Tohoku University, 病院, 医員 (80510015)
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Keywords | 早期荷重 / インプラント表面性状 / 骨結合 |
Research Abstract |
インプラント埋入後即時荷重・早期荷重のコンセプトが臨床経験主導の元進められているが、未だ生物学的エビデンスが不足している。メカニカルストレス(荷重)は骨芽細胞の細胞増殖や分化を左右し、骨形成に影響する。一方、表面粗さ・化学組成といったインプラント体表面性状は、骨形成に影響を及ぼすことが知られている。この様に、荷重とインプラント体表面性状はそれぞれが単独で骨形成に影響を与えることは知られているが、両者の相互作用的影響に関しては、ほとんど明らかにされていない。そこで本研究では、表面粗さのことなる表面性状のインプラント体(鏡面、粗面)に持続的水平荷重を加え、インプラント周囲の骨形成、骨代謝、骨結合に与える影響をRI分子イメージング的、生物学的に評価し、表面性状と荷重の最適条件を検索する。 インプラント埋入後即時に持続的水平荷重を加えた際、鏡面、粗面インプラント両群とも荷重開始後早期にUptake-rationはピークに達し、時間経過とともにベースラインまで下降した。マイクロCTより定量した骨密度(BMD)は両群ともインプラント表層から0-50μmにおいて、50-100μm、100-150μmのものより高い値を示した。粗面インプラントのBMDは鏡面インプラントのものよりやや高かった。 今後、機械的骨結合の評価(除去トルク値計測)、組織学的評価(アルカリフォスファターゼ染色、ヘマトキシリンエオジン染色にてインプラントと周囲骨との接触率の定量的評価、周囲骨の形成、成熟度、骨梁などの定性的評価を行う予定である。
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Research Products
(2 results)