2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791891
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
櫨山 智博 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (70448108)
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Keywords | QOL / 血管年齢 / 高齢者 / 咀嚼能率 / GOHAI |
Research Abstract |
本年度は,昨年度に引き続き高齢者を対象とした調査を行い,分析のためのデータ採取を行った。 対象者を2002年度ならびに2003年度の大阪府老人大学講座受講者217名(男性109名、女性108名、平均年齢73.1歳)とし,調査を行った.調査方法は,質問票を用いた調査,口腔内検査,唾液分泌量,咀嚼能率とした.さらに,健康年齢の指標の一つとして,ボディチェッカーを用いて血管年齢を測定した.質問票の内容は,年齢,性別,慢性疾患の有無,歯みがきの回数,日本語版GOHAI(Geriatric Oral Health Assessment Index),などとした.また,口腔内検査では,残存歯数について記録を行った.唾液分泌量については,まず5分間の安静時唾液を測定し,それより安静時唾液分泌速度(ml/min)を算出した.次にオリオン社製パラフィンペレット1gを2分間咀嚼してもらい,その間に分泌される全唾液を測定し,刺激時唾液分泌速度(ml/min)を算出した.咀嚼能率については,Ikebeらによって報告されている検査用グミゼリーを用いた咀嚼能率検査法を使用した. 血管年齢を目的変数として,歯みがきの回数、日本語版GOHAI、残存歯数、安静時唾液分泌速度、刺激時唾液分泌速度、咀嚼能率、肉体的ストレス、精神的ストレスについてPearsonの相関係数ならびにstudentのt検定を用いて検定を行った結果、いづれの項目も有意な差を認めなかった。 本研究では、健康年齢の指標の一つとして血管年齢に注目して検討を行った結果、口腔内の因子との関連は認められなかった。そのため、健康年齢の他の指標についても更なる検討を行う必要があることが示唆された。
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Research Products
(5 results)