2009 Fiscal Year Annual Research Report
モーフィング法を用いた補綴治療後の顔貌の三次元予測
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21791904
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岡島 雅代 The University of Tokushima, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (00509763)
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Keywords | 三次元(3次元,3D) / 顔 / シミュレーション / ワイヤーフレーム / 補綴 / インフォームドコンセント / 画像 |
Research Abstract |
本研究の目的は,上顎全部床義歯装着患者の咬合高径や前歯部豊隆を変化させた時の顔貌を,三次元形状計測装置と三次元形状解析プログラムを用いて予測するシステムを開発することである.特にワイヤーフレームモデルを画像処理法に用い,さらに患者間での顔貌変化の違いを考慮することで,より精度の高い予測法を開発することを目的としている. これまで,上顎全部床義歯装着患者27名を対象に,被験者固有の形態と機能の計測を行った.次に実験的口腔環境を6条件設定して三次元形状計測装置で顔貌を計測し,三次元形状解析ソフトウェアを用い方向調整やトリミング等を行って計測用マスクを作成した.そしてそれぞれの計測用マスクにワイヤーフレームを適合させた. ワイヤーフレームモデルを用いた顔画像の変形には,その変化量となる差分ベクトルの算出が必要であるが,これまでに被験者全員の平均差分ベクトルを算出し,補綴治療後の予測顔貌画像を作成した.そして,その予測精度を実際の撮影画像と比較,検討したところ,おおむね良好な予測精度が得られた.しかしその予測精度には個人差があった. そこで予測精度の高かった被験者と低かった被験者,それぞれ5名ずつの顔貌画像より平均顔を作成し,その特徴を比較した.結果,予測精度の低かった顔は,顔の大きさが小さい,もしくはたるみが顕著であるといった特徴がみられた.つまり,この様な顔の患者は,被験者全員の平均差分ベクトルでは予測精度が低くなることが,事前に予測できると考えられた. 被験者をいくつかのグループに分け,グループごとに異なる差分ベクトルを算出し,予測に用いることでさらに精度の高い予測が可能となるが,どのようにグループ化するのかを次年度の課題とする.またそのグループ化するための変数として,本年度に得られた結果と被験者固有の形態と機能の計測項目を用いる予定である.
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Research Products
(3 results)