2009 Fiscal Year Annual Research Report
圧電効果を利用した初期固定促進型即時荷重インプラントの開発
Project/Area Number |
21791905
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
内藤 禎人 The University of Tokushima, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (20509773)
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Keywords | インプラント / 圧電効果 / 表面改質 |
Research Abstract |
材料自身が発電を行う現象として圧電効果が知られている。圧電効果は、材料に歪を与えることで分極が生じ、電圧が発生する現象である。この歪→電圧変換機能を利用して、チタン合金繊維表面に圧電セラミック被膜を生成し、発生電圧から繊維の歪を測定する複合材料が提案されている。本研究ではこの材料に着想を得て表面に圧電セラミック被膜を生成した即時荷重チタンインプラントを想定し、インプラントに対する繰り返し荷重によりチタン-圧電セラミック間に繰り返し発生する電流によるHAp析出促進の有効性を検討することを目的とした。 到達目標としては(1)表面に圧電セラミック被膜を生成したチタンに繰り返し荷重を与えると、擬似体液中でのチタン表面へのHAp析出が促進されることを確認する。(2)最も効果的にHApを析出する圧電セラミックスの性状(結晶性など)と繰り返し荷重条件(最大荷重値など)を調べ、そこから擬似体液中でのHAp析出に最適な電流、電圧条件などを明らかにするの2点であった。 今年度の目的は試料の作製条件の確立であった。数ある修飾方法の中から簡便かつ効率的なプロセスである水熱合成法を採用、チタン板を水酸化バリウム水溶液中で高圧下加熱処理して表面にチタン酸バリウム被膜形成の最適条件の検討を行った。被膜形成の検討にはX線解析や、電子顕微鏡を行い、表面性状を確認した。そして、今年度はチタン表面の圧電セラミック被膜生成条件を明らかにした。 次年度は引き続き、今回の作製した試料を用いて荷重と負荷回数を変化させた繰り返し試験を行い、チタン表面へのHAp析出量が最大となる条件を明らかにする。
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