2011 Fiscal Year Annual Research Report
インプラント支台の固定性補綴装置により無歯顎患者のブラキシズムが再燃するか?
Project/Area Number |
21791908
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
桑鶴 利香 九州大学, 歯学研究院, 助教 (20325567)
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Keywords | ブラキシズム / インプラント / 無歯顎者 / 補綴装置 / 筋電図 |
Research Abstract |
本研究ではインプラント支台の固定性補綴装置を装着することで、睡眠時ブラキシズムの既往が疑われる無歯顎患者のブラキシズムが再燃するかどうか前向きコホート研究を行った。 今年度、現有のブラキシズム測定装置の解析ソフトの改変をさらに行い、Phasic(相動型)、tonic(持続型)、mixed(混合型)のタイプ別の筋活動の解析法を新たに構築した。 インプラント治療により固定性補綴装置を装着した無歯顎患者は、研究期間で計8名であった。 問診とブラキシズム調査票によるブラキシズムの既往があり、既往がアメリカ睡眠学会のブラキサー判定基準を満たす被験者は1名であったが、研究への参加の同意が得られなかった。そこで、ブラキシズムの既往があった者で研究の同意が得られた被験者2名について測定を行った結果、義歯装着時と義歯非装着時の睡眠時咬筋筋活動に特徴的な所見は認められず、1名は義歯非装着時の測定時間が短い結果となった。インプラント治療前の睡眠時咬筋筋活動は、有歯顎者と比較して低い傾向にあったが、これは義歯を装着していない状態によるものと考えられた。また、固定性補綴装置装着前と装着後の睡眠時嘆筋筋活動の統計学的結巣は得られなかったが、被験者の1名については、固定性補綴装置装着後の睡眠時咬筋筋活動にtonic(持続型)筋活動が多く認められた。 一方、インプラント治療前と固定性補綴装置装着後に、臨床検査と義歯満足度調査を行った結果、インプラント治療前の可徹性義歯装着時の疼痛のVAS値が高い傾向にあった。また、固定性補綴装置装着後の咬合力は補綴装置の設計に関係していると考えられた。
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Research Products
(2 results)