2009 Fiscal Year Annual Research Report
象牙質の微細構造と動的粘弾性計測による力学的特性の解析
Project/Area Number |
21791916
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Research Institution | Ohu University |
Principal Investigator |
宇佐美 晶信 Ohu University, 歯学部, 助教 (30405964)
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Keywords | 象牙質 / 異方性 / 粘弾性 |
Research Abstract |
歯牙の主要構成要素である象牙質は約70%が無機質で残りの30%が有機質よりなる複合材料であり機械的には粘弾性をしめし形態的には象牙細管が存在することにより異方性をしめすと考えられる。象牙質の機械的性質と形態的特徴の関連について解析をおこなうために本年度はSEMにて試料であるウシ下顎中切歯の象牙細管を観察した。従来、ウシ下顎中切歯の細管の数や大きさについての研究はみられるが細管の方向性についての研究はみられない。そこで今回、脱灰ウシ下顎中切歯の象牙質SEM画像より象牙細管の面積率と、その走行方向についての計測をおこなった。歯冠歯頚1/3、歯頚部、歯根歯頚1/3、歯根根尖1/3のそれぞれにおいて象牙細管のしめる面積率は歯髄側に比べてセメント質側で小さい値をしめしていた。また、上記部位において唇舌側に関心領域を設定して象牙細管の形態計測をおこなった結果、歯頚部から歯根根尖1/3にかけて象牙細管は歯軸に対してほぼ水平方向に走行している様子が観察された。ウシ下顎中切歯象牙質において象牙細管の走行方向が歯軸に水平に走行している歯冠歯頚1/3から歯根根尖1/3までに関心領域を設定して、機械的性質を細管の走行に平行および垂直方向で試料を作成して粘弾性計測をおこなうことで、修復物の研究に多く用いられているウシ下顎中切歯象牙質の機械的性質と構造異方性との関連について解析をおこなうことが可能になると考えられる。
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Research Products
(1 results)