2009 Fiscal Year Annual Research Report
パウダージェットデポジション法を用いたHAp膜の形成と臨床応用に関する検討
Project/Area Number |
21791930
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野地 美代子 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 非常勤講師 (70431583)
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Keywords | パウダージェットデポジション / ハイドロキシアパタイト / インターフェイス / エナメル質 / 接着強度 |
Research Abstract |
申請者はパウダージェットデポジション(PJD)法を応用して歯質上に歯の主成分であるハイドロキシアパタイト(HAp)膜の生成し,歯質-生体材料間に全く新しいインターフェイスを創成することに成功している.HA膜は緊密で幅広い面積であり,エナメル質と同程度の硬さであり,コンポジットレジンと同程度の歯質への接着強度を有している.これまで、試料の基板として平坦面を形成し研磨したエナメル質を使用していたが、本研究では,PJD装置,HAp微粒子,噴射条件等を検討してきた結果,ヒト抜去歯のそのままの表面へのHAp膜の成膜に成功した.これは,平滑面のみならず,小窩裂溝内への成膜も確認がされている.つまり,PJD法を臨床応用するための成膜方法は,確立されつつあるといえる。特にPJD装置では,実験用装置ではなく,ハンドピース型装置での成膜が可能になっており,実際の治療に準じたハンドピース先端の噴射ノズルの速度,角度等の条件を自由に設定することにより,より良い成膜条件の検討を可能とした.また,様々な粒子半径,焼成温度のHAp微粒子を使用し,成膜に適した条件(粒子半径3-4μm,焼成温度1200℃)を明らかにした.さらに今年度は,HAp膜の象牙細管透過性へ与える影響を中心に評価を行った.その結果,HAp粒子が象牙細管に入り込み,象牙細管開口部を閉鎖し,象牙細管透過性が低下することが判明した.裏層材,知覚過敏抑制材等のPJD法の臨床応用の可能性が示唆された.
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Research Products
(3 results)