2009 Fiscal Year Annual Research Report
Fine PETによる骨粗鬆症モデルにおけるインプラント周囲骨代謝活性動態の解明
Project/Area Number |
21791931
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 洋人 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 非常勤講師 (60431582)
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Keywords | インプラント / 骨粗鬆症 / 骨代謝 / PET / 力的負荷 |
Research Abstract |
2007年,本学で開発された実用型動物用半導体PET装置(Fine PET)は,これまで使用していた骨シンチグラフィよりも空間分解能に優れ,3次元的な解析も可能であり,歯科インプラント周囲の骨代謝活性についてより詳細な検討を行うことが可能である。PETイメージングによりインプラント周囲の骨代謝活性を経時的に観察する手法は、国内外を見ても他に例が無く極めて独創的であり,有意義である.そこで今年度はこのFine PET装置を用いて,ラット脛骨へのインプラント体埋入モデルにおける,早期荷重負荷下のインプラント体周囲の骨代謝状況を経時的,定量的に評価した.Wistar系雄性ラットの右足脛骨に純チタンインプラント2本を13mm間隔で埋入し,埋入翌日インプラント間にスプリングを用いて4.0Nの荷重を負荷した.^<18>F^-を尾静脈より投与し,1時間後にFine PETを用いて撮像し,得られた像における^<18>F^-の集積度から,経時的変化を定量的に評価した.その結果,負荷開始後7日目までインプラント周囲骨代謝活性は大きく上昇し,その後は徐々に下降した.負荷開始後14日目まで,左側に対して有意な上昇を示したが,28日目では有意差は観察されなかった.このことから荷重を早期に開始した場合においても,インプラント周囲骨の骨代謝回転は一定期間亢進し,その後,一定負荷下であるにも関わらず定常状態に達することが明らかとなった.そこで,今後は骨粗鬆症患者におけるインプラント埋入後のオッセオインテグレーションや荷重に対するリモデリングに関して,卵巣摘出ラット(OVXラット)の脛骨にインプラントを埋入し,健常ラットと比較した際のインプラント体周囲のオッセオインテグレーション獲得,ならびに荷重負荷後のインプラント体周囲の骨代謝の状況を,経時的,定量的に評価していく.
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] 高解像度PETを用いた即時, 早期荷重負荷時の歯科インプラント周囲骨代謝活性に関する研究2009
Author(s)
山本未央, 横山政宣, 佐々木洋人, 小山重人, 船木善仁, 菊池洋平, 中村賢司, 中沢浩, 山崎浩道, 石井慶造, 佐々木啓一
Organizer
第6回東北大学バイオサイエンスシンポジウム
Place of Presentation
仙台 仙台国際センター
Year and Date
2009-06-16