2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791947
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
草野 薫 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (80382498)
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Keywords | インプラント / 抗細菌性タンパク / ディフェンシン / インプラント表面 / 表面形状 / 表面性状 / インプラント周囲炎 |
Research Abstract |
予知性の高いインプラント治療の発展により、インプラント治療の適応も拡大されてきた。それに伴い、インプラントの抜歯即時埋入、即時加重、早期加重や糖尿病などの易感染性患者のインプラント治療なども、患者のQOLの向上に伴い、近年、術後感染リスクの高いインプラント治療が増えている。術後感染のリスク減少因子の1つに、生体が産生する抗細菌性タンパクの存在がある。抗細菌性タンパクには様々なものが報告されてきているが、歯周炎やインプラント周囲炎の細菌叢に、強い抗細菌作用を有することから、特にディフェンシンよる感染防御機構が注目されている。また術後感染による骨吸収においてはインプラントとその周囲組織とのインテグレーションに関連する要因としてインプラント表面形状があげられる。 本研究では、臨床応用されている4種類(機械研磨処理(P)、ブラスト処理(B)、酸エッチング処理(AE)、ブラストエッチング処理(SLA))および表面形状および各種サイズのマイクロGapを用い、各種インプラント表面形状におけるインプラント周囲組織関連細胞のディフェンシンの発現を検索した。それぞれ細胞および表面形状でディフェンシンの発現は観察され、表面間で発現が異なる傾向がみられた。さらに炎症刺激下においても同様に、表面間で発現が異なる傾向にあった。また、走査型電子鏡にてサーフェイスの表面形状を確認後、表面粗さや表面形状により、細胞および表面形状間において細胞増殖、細胞伸展を確認したところ、細胞および表面形状間に有意差を認め、細胞増殖に関する周期や細胞骨格および形態によりに、抗細菌性タンパクであるディフェンシンの発現様式が異なる可能性が示唆される。
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