2010 Fiscal Year Annual Research Report
骨粗鬆症と歯周病およびインプラント周囲炎との関連性
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21791953
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
伊藤 太一 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (80312015)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 歯周炎 / インプラント周囲炎 / 骨代謝マーカー / 歯周病関連細菌 |
Research Abstract |
顎骨の骨粗鬆症は歯槽骨の吸収を促進することが報告されており、骨粗鬆症は、歯の喪失の潜在的なリスクファクターの1つと考えられている。骨粗鬆症と歯周病の発症には共通する点が多く、相互に関連性があると考えられるようになってきた。本研究の目的は、歯周病およびインプラント周囲炎の状態を精密に検査し、各骨代謝マーカーのデータを解析し、歯周病およびインプラント周囲炎と骨粗鬆症との関連性を調べることである。 被験者は,大学病院においてインプラント治療希望で来院し,インプラント治療術前検査として骨代謝関連検査と歯周病検査を受けた患者,男性51名,女性114名の計165名としたとした.骨代謝関連検査として以下の7項目について測定を行った.(1)血清カルシウム(Ca)(2)骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)(3)無機リン(IP)(4)オステオカルシン(OC)(5)副甲状腺ホルモン(PTH)(6)尿中I型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTx)(7)尿中デオキシピリジノリン(DPD) 歯周病検査により(1)非歯周炎患者群(CAL4mm以上:30%未満)(2)歯周炎患者群(CAL4mm以上:30%以上)に分類した。骨代謝関連検査の異常値の個数,各項目の異常値の割合において比較検討を行った. 異常値を認める患者割合は、歯周病患者群では少なかったが、2項目以上の異常値を認める割合は多かった。骨代謝マーカー検査値では、歯周炎患者群は、骨形成マーカー(BAP,OC)が低い傾向を示した。骨粗鬆症関連マーカーでは、歯周病患者において骨形成マーカー低値の患者割合が多い傾向がみられた。しかし、いずれの項目にも各群間で有意差は認められなかった。骨代謝マーカーにおいて歯周炎と非歯周炎での相関性なく、骨代謝マーカーだけでなく骨密度も合わせた評価が必要と考えられる。また、今後はインプラント周囲炎群のデータも追加する予定である。
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