2009 Fiscal Year Annual Research Report
VEGF-C/-Dを標的とした頸部リンパ節転移抑制:エピジェネティカルアプローチ
Project/Area Number |
21791967
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
篠原 文明 Tohoku University, 病院, 助教 (80400258)
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Keywords | 癌 / エピジェネティクス / 血管新生 / リンパ節転移 |
Research Abstract |
本研究では、エピジェネティクス制御剤が口腔癌の血管リンパ管新生に及ぼす影響を解析し、口腔癌の血管リンパ管新生の抑制と血行性リンパ行性転移の予防に効果的な化学療法の開発を目的としている。 平成21年度は以下の内容に取り組み研究成果をあげた。 In vitroにおけるエピジェネティクス製剤の血管新生抑制効果の評価 口腔扁平上皮癌細胞株(HSC-3)を用いて、HDAC阻害剤(SAHA)またはDNMT阻害剤(Decitabine, Zebularine)の血管新生因子(VEGF-A、VEGF-C)の産生についてはELISA法で解析した。 【結果】血管新生因子に対する効果として、SAHA、ZEBともにVEGF-A, VEGF-Cの産生を抑制した。この抑制メカニズムとして、ZEBによるHypoxia-inducible factor-1α(HIF-1α)の分解が示唆された。 【研究成果の意義】21年度の研究実施結果により、エピジェネティクス制御剤であるSAHAやZEBは口腔癌のの血管新生抑制に有効であることが示唆された。特に、ZEBによる血管新生因子の抑制と、その抑制にHIFが関与している事は今までに報告されていない新知見である。
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