2009 Fiscal Year Annual Research Report
変動電場を用いた高速リドカインイオントフォレーシス-患者自己管理型鎮痛法の開発-
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21791979
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
林 寧 Tokyo Medical and Dental University, 歯学部附属病院, 非常勤講師 (20516306)
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Keywords | リドカイン / アルギン酸ゲル / AC-IOP |
Research Abstract |
リドカインを用いた患者自己管理型鎮痛法を臨床応用するために、安全に効率よく移送する方法として交流イオントフォレーシス(AC-IOP)を用いた実験を行った。口腔内や曲面にも応用するために剤型を検討し、リドカイン含有のアルギン酸ゲルを開発した。アルギン酸ゲルを用いる方法AC-IOPを行い通電による薬剤移送効率とその条件を比較検討した。検討した条件は、(1)アルギン酸ゲルに含まれるアルギン酸濃度(2)ゲルの厚み(3)含有するリドカインの濃度(4)通電条件(時間、電圧、周波数、波形)である。臨床応用するために人体への安全性を考慮して、温度変化、PH変化も同様に測定した。 方法:平行平板型アクリル製作成し、ドナー側にリドカインを浸透させたアルギン酸ゲルを填入し、レセプター側には超純水を満たし、セロハン膜で隔てた。通電条件はDC-IOP、AC-IOP,自然拡散を比較した。 結果:(1)1%アルギン酸ゲルが安定したゲルであることがわかった。 (2)アルギン酸ゲルは厚みは均一にするために2mmとした。 (3)含有するリドカインは1%とした。 (4)レセプター側のリドカイン濃度は電圧依存性に上昇したが、温度上昇、PH変化も大きく、人体に為害性がない条件を再検討する必要があった 考察:リドカイン担持アルギン酸電極は通電によりリドカインを移送し、自然拡散と比較して移送効率が高いことが明らかとなった。この結果により、将来アルギン酸ゲルを用いたAC-IOPを臨床応用できる可能性が示唆された。来年度は移送量をコントロールできるようにアルギン酸ゲルの財型や通電条件を検討する必要するがあると考えられる。移送量のコントロールにより患者による自己管理型の鎮痛法の開発につながり、患者および医療従事者のQOLの向上に貢献できると考えられれる。
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Research Products
(2 results)