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2010 Fiscal Year Annual Research Report

神経因性疼痛における新規タキキニン ヘモキニン-1の役割

Research Project

Project/Area Number 21791980
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

松村 朋香  東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (40527066)

Keywords神経因性疼痛 / ミクログリア / ヘモキニン-1
Research Abstract

タキキニンは侵害情報の伝達などに深く関わっていることが知られている。代表的なタキキニンはsubstance P (SP)であり、これはTAC1遺伝子にコードされる。最近、新たなタキキニンとしてhemokinin-1(HK-1)が発見され、これをコードする遺伝子はTAC4と名づけられた。HK-1はSPと同等の効力でNK-1受容体を活性化し、疼痛様行動を引き起こすことが示されている。これまで我々はラット神経因性疼痛モデルで、SPとHK-1の神経因性疼痛に対する異なる様式での関与を示した。また神経傷害後にミクログリアにおいてHK-1が発現上昇している可能性を報告した。今回の研究では、培養ミクログリア細胞を用いて、HK-1のミクログリア細胞における挙動を直接的に調べることを目的とした。
LPS投与によって培養ミクログリア細胞を活性化させ、これを神経傷害後のミクログリア細胞に類似した状態とし、定量的PCRによってTAC4 mRNAの発現量の変化を調べた結果、LPS投与から4時間後の活性化状態となったミクログリア細胞はTAC4 mRNA発現量がコントロールと比較して有意に増加した。
HK-1はオートクライン的に作用すると考えられている。培養ミクログリア細胞にHK-1を投与後のミクログリア細胞を観察したが細胞の増殖・肥大などの活性化を示す所見は見られなかった。
今回の結果から神経傷害により活性化されたミクログリア細胞で産生されたHK-1が神経因性疼痛の発症に寄与する可能性が示唆された。
SPは侵害受容において主要な役割をもっているが、NK-1受容体拮抗薬はヒトには鎮痛作用を示さない。HK-固有の受容体に対してNK-1作動薬及び拮抗薬が交差反応する可能性を考慮すると、HK-1の役割を検討することがタキキニンシステムを標的とした新規の鎮痛薬の開発に大きく貢献すると考えられる。

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Published: 2012-07-19  

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