2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21792009
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
住田 知樹 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (50314951)
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Keywords | 腺様嚢胞癌 / ID1 / エストロゲンレセプター / アンドロゲンレセプター |
Research Abstract |
IDファミリー腫瘍関連伝子を標的にした休眠療法の開発 antisense-ID1の発現ベクターを導入した腺様嚢胞癌培養細胞(ACCM細胞:高浸潤能)で増殖の抑制(コールターカウンターによる細胞数計測、フローサイトメトリーによるS期細胞率の測定など)を確認した。また、浸潤能の抑制(ボイデンチャンバー法による浸潤能の比較、ゼラチンザイモグラムによる検討)も確認することができた。またベクター導入細胞では形態の上皮様の変化が見られ、E、N、P-Cadherinをはじめとした接着に関連する分子の発現の確認も行った。 ホルモンレセプターを標的にした休眠療法の開発 パラフィン切片を用いてエストロゲンレセプターの発現を組織にて確認中である。エストロゲンレセプターを導入した腺様嚢胞癌培養細胞(ACCM細胞:高浸潤能、エストロゲンレセプターを持たない)でエストラジオールによる増殖の亢進(コールターカウンターによる細胞数計測)、タモキシフェンによる増殖の抑制(コールターカウンターによる細胞数計測)を確認した。また、antisense-ID1の発現ベクターを導入した腺様嚢胞癌培養細胞同様、こちらでもエストロゲンレセプターの導入のみで、細胞形態の大きな変化が確認された。具体的にはより上皮様となり細胞間の接着がより亢進していることが示唆されたが、E-cadherinをはじめとした接着に関連する分子の発現の確認は行っていない。つまり、エストロゲン-エストロゲンレセプターシステムに関しては腺様嚢胞癌においても乳癌と同じ治療ストラテジーを用いることができる可能性が示唆された。
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