2009 Fiscal Year Annual Research Report
ベータ4インテグリン及び関連タンパク質を標的とした新規口腔癌治療法の開発
Project/Area Number |
21792011
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
荒本 孝良 Ehime University, 医学部附属病院, 助教 (00380220)
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Keywords | β4インテグリン / ヘミデスモゾーム / クラステリン |
Research Abstract |
1. [siRNAを用いた口腔扁平上皮癌細胞株におけるヘミデスモゾーム構成タンパク質の発現変化の確認] Beta4 integrin siRNAを、HSC-3口腔扁平上皮癌細胞株に導入を行った。その結果collagen及び1m-5マトリックス上においてbeta4 integrinの細胞膜上における局在が抑制され、ヘミデスモゾーム構造物の発現が減少することが判明した。また、ウェスタンブロッティング法、RT-PCR法においてもタンパクの発現が抑制されていることを確認した。 2. [複合マトリックスを用いたsi-beta4 integrinと既存の治療法との併用効果] ついで、マトリジェル上にHSC-3及びSCC10A細胞をpassageし、beta4 integrin siRNAを導入した。その結果HSC-3細胞において細胞浸潤性の抑制を確認した(P<0.05)。 3. [クラステリンタンパク質の発現及びsiRNAの効果] 口腔癌細胞株6種類においてクラステリンタンパク質の発現を認めた。また患者から摘出した癌組織をマイクロアレイ解析を行った所、mRNAの高発現を認めた。さらに口腔扁平上皮癌細胞株(HSC-3)にClusterin siRNAを導入したところタンパク質レベルで発現の抑制を認め、細胞運動性の減少を認めた。今後クラステリンがActin, integrin familyに及ぼす影響を検索する予定である。
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