2010 Fiscal Year Annual Research Report
ベータ4インテグリン及び関連タンパク質を標的とした新規口腔癌治療法の開発
Project/Area Number |
21792011
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
荒本 孝良 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (00380220)
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Keywords | beta4 integrin / ヘミデスモゾーム / siRNA |
Research Abstract |
[beta4 integrin及びヘミデスモゾーム関連タンパク質を標的とするsiRNAの同定及び機能解析] 前年度の結果を元に、beta4 integrin及び関連タンパク質を標的となる効果的なsiRNAを同定することにした。その結果、Dharmacon beta4 integrin siRNAが優秀なタンパク質発現抑制効果を認めた。口腔扁平上皮癌細胞株に導入し、beta4 integrin及びヘミデスモゾームの形成が抑制されることをウェスタンブロッティング法、及び蛍光免疫染色法にて再検討を行った。 た、ERK1/2,及びSTAT3リン酸化の抑制を認めた。具体的には抗体を用いてFACS及びウェスタンブロッティング法にて行った。 また、マトリジェル内での培養を行った結果、siRNAをtransfectionした口腔扁平上皮癌細胞において、浸潤能の抑制を認めた。 さらに、ERK inhibitorである、UO126を投与した結果、ヘミデスモゾームの形成が促進されることが判明した。以上の結果から、ミデスモゾームの形成には、MAPK cascadeの内、ERK cascadeが関与している可能性が示唆された。 [クラステリンタンパク質の発現及びsiRNAの効果] 患者から摘出した口腔癌組織をマイクロアレイ解析を行った所mRNAレベルにおいて高発現を認めた。さらに口腔扁平上皮癌細胞株(HSC-3)にClusterin siRNAを導入したところタンパク質レベルで発現の抑制を認め、細胞運動性の減少を認めた。その際、インテグリンの発現には相関関係を認めなかった。
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