2009 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌のエピジェネティックな変化を指標とした新規治療標的の検索
Project/Area Number |
21792032
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
豊島 貴彦 Showa University, 歯学部, 助教 (90338533)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / エピジェネティック / メチル化 / 網羅的解析 |
Research Abstract |
DNAのメチル化に代表されるエピジェネティックな異常は、近年急速に研究が進んでいる。口腔癌におけるエピジェネティクスついての研究成果の報告はまだ少なく、現在までに口腔癌において網羅的なDNAの異常メチル化について報告した例はみられない。本研究は口腔癌において初めて、ゲノムワイドなメチル化の解析を行う点で非常に新規性があり、さらに同定された遺伝子が口腔癌を初めとする他領域扁平上皮癌の治療標的となり得るか比較検討するという点で、非常に独創的であり、発展性のあるプロジェクトであると考える。本研究では(1)口腔扁平上皮癌細胞株を使用したDNAメチル化の網羅的な解析、(2)臨床材料におけるDNA異常メチル化の解析、(3)口腔癌、他領域扁平上皮癌細胞株を使用した、同定された異常メチル化候補遺伝子の機能解析を行うことにより、エピジェネティックな変化を指標とした新規口腔扁平上皮癌の治療標的を検索する事を目的とする。平成21年度では、MeDIP-chip法を用いて、未だ口腔癌領域において報告の見られない、DNAの網羅的なメチル化の解析を行った。結果を解析し、DNAの異常メチル化部位について数遺伝子候補を挙げ、また、MeDIP-chip法を用いて得られた結果をMSP、バイサルファイトシークエンスを用いてメチル化候補領域の確認を行った。
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