2010 Fiscal Year Annual Research Report
発達期における摂食機能の神経制御機構についての組織学的解析
Project/Area Number |
21792048
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大島 昇平 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (00374546)
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Keywords | 摂食機能 / 発達 |
Research Abstract |
出生後、夜間は母子分離を行い、朝、母親に戻し、吸啜活動を行わせた生後3日目のマウスをネンブタールの麻酔後、固定を行った。得られた試料について舌下神経核へのpostmortalの神経標識物質であるDiOの注入を試みた。実験対象が新生仔マウスであり、小さいため、まずはDiOを安定して舌下神経核に注入できる条件について検討をおこなった。新生仔マウス用の市販の頭部固定装置はないため、固定後抜脳し、歯科材料のアルジネート印象剤を用いて脳の位置固定を行った。注入用のシリンジはガラス管よりマイクロニードルを作成し、使用した。マイクロニードルの刺入方向については脳幹部の側方からの注入と腹側からの注入の2つの方法を検討した。結果、腹側からの注入の方が、効率よく舌下神経核にDiOを注入できると思われた。以上の方法で新生仔マウスの舌下神経核に神経物質を注入する手技が確立できたと考えられる。舌下神経核に神経標識物質を注入する事によって標識される、舌下神経ニューロンのpremotor neuronが脳幹部のどこに存在するかは現在検討中である。ラットでは既に報告がある、吸啜活動行わせた後の脳幹部のc-fosの発現を調べ、吸啜活動中に活動しているニューロンを同定する試みを新生仔マウスにたいしても行なってみたが、c-fosの免疫染色について安定した結果を得る事ができなかった。c-fosの免疫染色についてはさらなる条件検討が必要と考えられる。
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Research Products
(1 results)