2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21792071
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
川邉 紀章 Okayama University, 病院, 講師 (00397879)
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Keywords | ヒト乳歯歯髄細胞 / Stage-specific embryonic antigen-4 |
Research Abstract |
本年度の研究では、グロボ系ガングリオシドであるstage-specific embryonic antigen(SSEA)-4が、ヒト乳歯歯髄・ヒト永久歯歯根膜・ヒト永久歯歯髄幹細胞に特異的な表面抗原マーカーであるかについて検討を行った。岡山大学病院矯正歯科における矯正治療開始患者の便宜抜去歯から、歯髄・歯根膜を採取した。細胞の分化能は、それぞれの分化誘導培地を用いて、脂肪細胞・骨芽細胞・軟骨細胞への分化誘導を行い、評価を行った。mRNA発現はRT-PCRを用いて調べた。表面抗原発現の解析、および細胞の単離はフローサイトメトリーを用いて行った。蛍光免疫細胞化学の結果、SSEA-4はヒト乳歯歯髄細胞・ヒト永久歯歯根膜細胞・ヒト永久歯歯髄細胞のいずれにおいても発現が認められた。フローサイトメトリーを用いた解析でも、ヒト乳歯歯髄細胞・ヒト永久歯歯根膜細胞・ヒト永久歯歯髄細胞はSSEA-4を発現するヘテロな細胞集団であることが確認された。SSEA-4は、ヒト歯根膜細胞において約33.0%、ヒト歯髄細胞において約45.5%の発現が認められた。また、SSEA-4陽性ヒト乳歯歯髄細胞は、脂肪細胞・骨芽細胞・軟骨細胞への分化能を有することが示された。SSEA-4陽性ヒト歯根膜細胞は、脂肪細胞・骨芽細胞・軟骨細胞への分化能を有することが示された。SSEA-4陽性ヒト歯髄細胞は、骨芽細胞・軟骨細胞への分化能を有することが示された。
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