2010 Fiscal Year Annual Research Report
S.Mutans定着時期に低濃度フッ化物応用をした際の感染の成立とう蝕予防効果
Project/Area Number |
21792076
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
尼寺 理恵 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (50274246)
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Keywords | フッ素 / 感染 / S.mutans |
Research Abstract |
本研究は,ミュータンスレンサ球菌が歯面にしか定着できない性質をふまえて、歯の萌出に合わせてフッ素化合物を適用することにより、ミュータンスレンサ球菌に先立ち、新しいフローラが形成され、結果ミュータンスレンサ球菌の感染成立が遅延するためう蝕予防効果が認められるのではないかと仮説を立て、その科学的根拠を立証するものである。 低濃度フッ素化合物100ppmFを8、9か月の頃より塗布することにより、1歳6か月においてう蝕の有無、プラーク量について検討した。 う蝕を保有する小児の割合は3.8%(3人)、う蝕を保有しない小児の割合は85%(68人)、COを保有する小児の割合は2.5%(2人)であった。付着しているプラーク量は、付着なしの小児の割合は25%(20人)、付着ありの小児の割合は65%(52人)認めた。プラークの付着を認めた小児のうち3人は、著しいプラーク付着を認めた。 デントカルトSM検査にて、S.mutansの感染を確認した小児は13%(11人)であった。1歳6か月の段階で、S.mutansの感染を認めない小児がほとんどであった。デントカルトSM検査で、唾液1ml中のS.mutansの菌数が1,000,000/ml小児は1人認められ、う蝕の発生を認めた。つまり、デントカルトSM検査で、唾液1ml中のS.mutansの菌数が1,000.000/mlとう蝕の発生には相関性が示唆された。
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