2011 Fiscal Year Annual Research Report
光トポグラフィーによる低出生体重児の摂食機能発達過程と大脳皮質活動の解明
Project/Area Number |
21792095
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
内海 明美 昭和大学, 歯学部, 講師 (40365713)
|
Keywords | 低出生体重児 / 光トポグラフィー / 摂食機能発達 / 食行動認知 / 育児支援 / 食育 |
Research Abstract |
近年増加している低出生体重児の育児支援において、スムーズな離乳の進行は大きな課題の一つである。本研究では、離乳前後の低出生体重児における摂食機能獲得と大脳皮質活動との関連について、光トポグラフィーを用いた脳活動の測定および行動分析により解明を行い、満期産児に準じた月齢や経験則による離乳指導ではなく、低出生体重児独自の離乳に関する新たな指標を提示すること、あるいは離乳完了に関するメルクマールを得ることを目的として実施した。 最終年度である今年度は、2~5ヵ月齢の満期産児と在胎週数34-35週の早産児における脳活動パターン分類の検討を行った。早産児では、脳活動記録が不安定であり、満期産児と同様のパターン分類を行うことできなかった。行動分析については、母親だけでなく、見知らぬ子供の食事風景を見せることで、早産児でも満期産児と同様に口腔周囲の運動や発声などの行動が賦活化されることが明らかとなった。これにより母親の存在だけでなく、兄姉や友人といった児に関わりの高い人物との食事を介した関わりの場をもつことで、離乳開始前の児の摂食機能発達に何らかの影響をもたらすことが示唆された。 離乳の経過に関するアンケート調査は、満期産の2歳児について、離乳の進行について母親にアンケートを実施したところ、児の発達経過よりも母親の復職など社会的な要因によりいわゆる卒乳を迎えたり、食形態のステップアップを行っているケースが多いことが明らかとなった。早産児については、離乳のステップごとに調査を実施した結果、スムーズに離乳を進行できるケースと、体調不良等で、離乳を進行できないケースと大きく差が見られることが明らかとなった。
|
Research Products
(3 results)