2010 Fiscal Year Annual Research Report
窒素含有ビスフォスフォネートによる“顎骨壊死"の機序解明と治療・予防を目指して
Project/Area Number |
21792101
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
船山 ひろみ 鶴見大学, 歯学部, 助教 (00359530)
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Keywords | ビスフォスフォート / 顎骨壊死 / マウスモデル |
Research Abstract |
骨吸収抑制薬bisphosphonate (BP)は,骨粗鬆症や骨転移性腫瘍,骨量が減少する疾息に対して有効な治療法として使用されている.窒素含有BP(NBP)が発熱などの炎症性副作用をもつことは当初から知られていたが,近年,NBPによる顎骨壊死も大きな問題になっている.NBPsはマウスにおいても炎症・壊死作用を示し,これらの作用はnon-NBPのclodronate (Clo)で抑制されることを報告した.また,NBPsのマウスでの炎症作用の背景には,IL-1産生の亢進があり,NBPによるIL-1産生はLPSで増強・促進されることも報告した.今回,IFNγ産生刺激因子として発見され,IL-1と共通点が多いIL-18の関与を検討した.BALB/cマウスにNBPのAlendoronate (Ale)とZoledronate (Zol)を投与した場合の血清および耳介組織内の炎症性サイトカインをELISA kitを用いて測定した.Ale (40 μmol/kg)を投与したマウスに,3日後,E.coli LPS(0.1 mg/kg)を投与すると,血清IL-1βとIL-18の上昇は著しく増強された.Zolは用量依存的に組織内のIL-18とIL-1βの産生を増加したが,TNF-αとIFN-γの産生は見られなかった.LPSとZolの併用投与は,IL-1β・TNF-α・IL-18の産生を増強し,特にIL-1βの産生増強は顕著であった.ZolとCloの併用投与は,これらのサイトカインの産生を顕著に抑制した.以上のことから(1)Zolの炎症・壊死にはIL-1に加え,IL-18の産生亢進も関与する.(2)NBPによる炎症や壊死に細菌感染が関与する.また,(3)CloはNBPの骨吸収抑制作用を抑制しないことから(報告済み),CloのNBP併用薬としての有効性も示唆された.
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Promotion of arthritis and allergy in mice by aminoglycoglycerophospholipid, a membrane antigen specific to Mycoplasma fermentans.2010
Author(s)
Sato N, Oizumi T, Kinbara M, Sato T, Funayama H, Sato S, Matsuda K, Takada H, Sugawara S, Endo Y.
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Journal Title
FEMS Immunol Med Microbiol.
Volume: 59
Pages: 33-41
Peer Reviewed
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