2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21792107
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Research Institution | Neuropsychiatric Research Institute |
Principal Investigator |
前田 恵子 Neuropsychiatric Research Institute, 研究部, 研究員 (30529938)
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Keywords | 睡眠時無呼吸 / アデノイド扁桃摘出術 / 口腔内装置 / 小児 |
Research Abstract |
本研究では、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(Obstructive Sleep Apnea Syndrome ; OSAS)を伴う小児に対して、(1)顎顔面形態がOSASに与える影響を明らかにし、さらに(2)口腔内装置(下顎前方位により上気道を拡大する装置)による治療がOSASにもたらす効果を検討する。その結果に基づき、小児OSASにおける耳鼻咽喉科と歯科の連携による診断・治療のフローチャートを提案することを目的とする。 OSAS患児の治療としては現在アデノイド扁桃摘出術(adenotonsillectomy : A&T)が主流であるが、術後も呼吸障害が残存する患児が見られる。このような患児においてはOSASの病因として成人と同様に顎顔面形態の異常(主として小下顎)が存在するのではないかと考えられる。そこで平成21年度では、研究協力を得ている12歳以下のOSAS患者を対象とし、A&T反応・非反応群における顎顔面形態の特徴の比較検討を開始した。まずA&T施行前後に睡眠呼吸モニターにて呼吸障害指数(RDI : Respiratory Disturbance Index)を測定し、術前・術後のRDIから改善率={(術前RDI-術後RDI)/術前RDI×100}(%)を求める。A&T施行後のRDI改善率が50%未満の患者を、「A&T非反応患児」と診断し、A&T反応患児群とセファログラムにより顎顔面形態の特徴を比較する。またこのような患児群に下顎骨の成長を促進させる口腔内装置による治療を行い、再度RDIを測定し改善率を求める。初診時・A&T施行後・口腔内装置治療後のRDIとそれぞれの改善率から、口腔内装置の有効性にっいて統計学的に検討し、従来の耳鼻咽喉科的治療に歯科治療を加えた治療計画の妥当性を検証する。このようなプロトコールにしたがって、引き続き平成22年度以降もサンプリングと解析を継続する。
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Research Products
(4 results)