2009 Fiscal Year Annual Research Report
口腔乾燥症患者における人工唾液・保湿剤の選択に関するガイドライン
Project/Area Number |
21792157
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
岡根 百江 Showa University, 歯学部, 助教 (30514731)
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Keywords | 口腔乾燥症 / 保湿剤 / 人工唾液 / 口腔乾燥状態 / 唾液の性状評価 |
Research Abstract |
現在,口腔乾燥症患者向けに人工唾液や保湿剤が多く市販されている.しかしながら,個々の患者に対し,どのような人工唾液や保湿剤が良いのか明確なガイドラインはない.そこでわれわれは市販されている製品を比較したうえで,患者の乾燥状態に応じて,どのような製品が適しているのかを検討し,保湿剤を選択する上でのガイドラインの確立を目的とする.このガイドラインが確立されれば,個々の患者のQOLの向上に大きく寄与するだけではなく,口腔乾燥症の明確な治療効果の向上に貢献するとともに,新たなエビデンスを得られると思われる. 今年度は,現在市販されている多くの人工唾液・保湿剤の性状を検査し,比較検討を行った.被験試料は保湿剤21種類(スプレータイプ・リキッドタイプ・ジェルタイプ)で,対照として人工唾液1種類,唾液類似液3種類である.性状検査については,曳糸性試験(NEVA METER)と粘度測定試験(ブルックフィールド型回転粘度計1粘度測定法第2法に準じる)を行った. 曳系性は対照も含めて3~4mmの試料が多かった.ジェルの保湿剤は全体には高い値を示したが,ばらつきが大きかった(2~23mm).粘度の平均はスプレータイラで15mPa・s,リキツドタイプで3,0002Pa・s,ジェルタイプでは150,000mPa・sとなり,タイプごとの差が大きかった. 得られたデータから解析を行い,各製品を分類し,分類したカテゴリーの代表となる製品を決定し,次年度に実施する実験で用いる被験試料とする.
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