2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヒストンアセチル化調節食品成分による歯周炎骨破壊予防法の開発
Project/Area Number |
21792160
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
津田 啓方 日本大学, 歯学部, 助教 (60325470)
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Keywords | 破骨細胞 / 骨破壞 / エピジェネティック / 分化 / 細胞死 / ヒストンアセチル化 / ヒストンメチル化 / 予防法 |
Research Abstract |
歯周炎による歯槽骨破壊は歯の寿命に最も影響を及ぼす因子の1つであり、歯槽骨破壊のコントロールにより歯の早期喪失を防ぐ事が出来る可能性がある。本研究では、ヒストンアセチル化やメチル化等、エピジェネティック調節による破骨細胞分化抑制メカニズムを突き止め、食品成分を用いた破骨細胞の調節法開発へ向けた情報を得ることを目的としている。 昨年度までの研究で、ヒストンアセチル化・メチル化阻害が破骨細胞分化を抑制することが判っていた。また、様々な阻害剤等を用いてヒストンアセチル化・メチル化調節に関わる様々な上流シグナル伝達経路の関与を探っていた。そのなかで、阻害によるRANKL誘導破骨細胞分化抑制が観察されたシグナル分子の多くは細胞死に関わるシグナル伝達分子が多く見られた。そこで、その細胞死の発現調節に関与するシグナルを阻害剤にて抑制してみたところ、細胞死を抑制し、かつ、破骨細胞分化を抑制した。上記結果より破骨細胞分化には細胞死が必要である可能性が示唆された。そして、ヒストンアセチル化・メチル化の阻害によりRANKL誘導の破骨細胞分化と細胞死を抑制したという結果を得た。これらにより、ヒストンメチル化やアセチル化による細胞死と破骨細胞分化抑制メカニズム考察するにあたり非常に重要な知見を得ることが出来た。今後は、ヒストンアセチル化、メチル化により細胞死がどのように抑制され、それによって破骨細胞がどのように調節されるかを詳細に検討する予定である。 ヒストンメチル化による細胞死と破骨細胞分化の抑制に関しては89^<th>General Session & Exhibition of the International Association for Dental Research. (San Diego, USA)において発表した。
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Research Products
(1 results)