2009 Fiscal Year Annual Research Report
看護師における感情規則の概念の構築と精神的負担感との関係性の明確化
Project/Area Number |
21792171
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
吉田 華奈恵 University of Fukui, 医学部, 助教 (60509298)
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Keywords | 感情規則 / 感情労働 / 精神的負担感 / 看護師 |
Research Abstract |
本研究では,看護師が抱く感情規則と,その基準や根拠を調査し感情規則の構成要素を明確にする.さらに,感情規則と精神的負担感との関係性を明確化することで看護師の抱える精神的負担感を軽減する施策を見出すことを目的とし研究を推進している. 平成21年度は,感情規則に関するインタビュー調査をする際に必要となる質問内容を抽出するために,感情規則,感情労働に関する先行文献を収集し文献検討を行った.多くの文献において,感情労働を行う際には「自分はこうあるべき」という感情規則が関与しており,自己が持つ職業に対するイメージや理念などが影響していることが述べられている.そのため,看護師のイメージや理念についての質問は必要と考える.さらに医療者に求められる態度,考え方に関しては学生時代に教授されると述べている文献もあり,看護師としてのイメージの定着時期,そのイメージと自己の乖離さらに乖離を感じた時の感情と感情のコントロール方法などが質問内容として考えられた. また,日本看護研究学会が主催している質的研究方法に関するプレカンファレンス,データ分析ソフトを使用したデータマイニング方法の研修に出席し,インタビュー調査にて得られたデータを分析する方法・手順等を検討した.その結果,構成要素の抽出にはインタビュー内容を逐語録にした後,データマイニングソフトを使用し,用語もしくは文章を抽出する方法が本研究において妥当であると判断した.平成22年度は,先行研究等から得られた情報からインタビュー内容を決定し調査を進めるとともに,感情規則の構成要素を抽出したのち,精神的負担感との関係性を測定する尺度を作成する。
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