2011 Fiscal Year Annual Research Report
看護学実習教育における看護教員と臨床実習指導者の教材化に関する研究
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21792177
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
三谷 理恵 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (70437440)
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Keywords | 看護学 / 臨床実習教育 / 教材化 |
Research Abstract |
本研究は看護学教育に関わる教員と臨床指導者(以下、指導者)が、臨地実習指導にて学生に行う教材化の内容、教材化していく過程を検討することである。本年度は、昨年度実施した調査データの分析を進め、教員、指導者の教育実践記述からその特徴を検討した。以下、結果の一部を提示する。 I教員事例:実習期間中、後計4回の面接結果を分析。教員の語りには様々な場面が存在したが、「学生なりの考えをまず知る」事を起点とし、患者の存在を意識させ、学生の考える視点に広がりを見出せるよう指導がなされていた。また学生に「患者の変化や状況を問う」ことで、学生の患者理解の状況を把握しつつ、[対象理解の能力の獲得、患者への関心から看護が展開されることの意識化を図る]実践である点を特徴として捉えた。 II指導者事例:実習の参加観察(4日)面接結果(3回)を分析。指導者は「学生が自ら看護を発見してほしい」との願いをもち、指導者が捉える「患者情報を示す」「挑戦してよいことを保証する」等から、学生が患者と関わる中で、自らの看護を見出していくための支援を行っていた。また学生の考える看護を支持し、学生の思い描く看護を実現させていた。そして、学生が受け持つ前後の「患者の変化を伝える」ことで学生の看護の価値を見出すことにつなげていた。本事例は[学生の考える看護実践を後押しする]ことで[自らの看護を創り出す思考を育て看護を実践する喜びを実感]させていた点を特徴として捉えた。 看護学実習教育の充実は、学生の看護実践能力向上を実現させる上で重要であるが、その実態は未だ十分明らかではない。本研究の特徴は、事例数は少ないものの実習経過に沿って教員・指導者にデータ収集を行い実際の実習場面から検討した点にあり、本研究結果は、看護実習教育を検討する一助になると考える。また、本調査結果は今後の臨床実習指導者育成、FD教育にも活用することが期待される。
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Research Products
(2 results)