2010 Fiscal Year Annual Research Report
アクションリサーチ(SSM)による看護師教育支援:災害看護への動機づけ
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21792180
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
太田 晴美 札幌市立大学, 看護学部, 助教 (90433135)
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Keywords | 災害看護 / アクションリサーチ / 動機づけ |
Research Abstract |
H22年度は、H21年度に実施したSSMワークショップで学んだ「災害看護を意識することの大切さ」を、どのようにすれば臨床現場で意識できるのかを明確にする。また、災害看護に対する「思い」が一定期間を経た後に、どのように変化するかを明確にし、災害看護への動機づけを維持するためのプロセスを評価し明示することを目的とし、H21年度に参加した6名と今年度から参加した3名を加えた9名でワークショップを展開した。(1)昨年から一定期間経た後の災害看護への「思い」を絵(リッチピクチャー:RP)で表し、この1年間の振り返り(2)災害看護への「思い」のアコモデーション(3)ミニプロジェクトの構想と発表(4)ミニプロジェクトの実践(5)実践内容の発表(6)災害看護への思いRP作成(7)学びと課題というプロセスで実践した。 その結果、昨年度のワークショップ終了時には、個々の災害看護への動機づけが強まっていたにも関わらず、職場内に災害看護に興味を示す人がいないなどの状況下から、「孤独感」を感じて意欲が減退している人が多くいた。それぞれ自己の「災害看護への思い」を踏まえ、実践可能な範囲で災害看護を日常看護と連動していけるミニプロジェクト計画し、実践した。実際にプロジェクトを展開することにより、参加者全員が「災害看護」を「日常看護」の中でも意識し、職場内外で「災害看護」について語り合う機会を設けることができた。参加者は「行動してみることで、近くに多くの仲間がいることに気づく」ことができ、職場内での災害看護への動機づけを維持する第一歩につながったと考えられる。 なお、2011年3月11日の東日本大震災の被災現場・後方支援に研究参加者が自ら率先して活動している。本研究は有事の際に活動できる看護師育成に寄与できたといえる。
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