2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21792191
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
荒川 千秋 Mejiro University, 看護学部, 講師 (40312897)
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Keywords | インシデント / 医療事故 / 看護師 / 介入 / 与薬 |
Research Abstract |
本年度は前年度この研究のパイロットスタディとしておこなった研究をまとめ、本研究での介入方法の検討材料とした。埼玉県内の300床未満の医療施設1病院の看護師から研究参加者を募り、2008年4月から2009年3月にわたり介入をおこなった。研究参加者を、対照群と介入群の1対2で割り付け無作為に割り付けた。介入群には1ヵ月一回の講義による教育と資料配布による情報提供を1ヵ月に1回8ヵ月間おこなった。調査項目(調査時期)は、1)対象者の背景(介入前)、2)1ヵ月ごとのインシデント・アクシデント回数と項目(介入中1ヵ月ごと)、3)川村の「与薬事故防止習得しておくべき臨床知識・技術」の63項目の自己評価の修得項目数。内訳は、注射業務の手順・技術に関する17項目、注射薬の知識に関する33項目、内服に関する質問5項目、輸液・シリンジポンプに関する質問8項目(介入前と介入後)結果、研究対象者は51名の女性看護師であった。介入群は34名、対照群は17名であった。各月のインシデント回数及びアクシデント回数において、介入群と対照群では統計学的な有意差がみられなかった。介入前後での「与薬事故防止習得しておくべき臨床知識・技術」の63項目の自己評価の修得項目数の調査では、介入群18名、対照群6名が、介入前後で回答があった。介入群では、介入前の項目の合計は平均55.4±6.2項目、介入後の項目の合計は平均58.4±4.7項目であり、統計学的な有意差がみられた、対照群では、介入前の項目の合計は平均55.8±6.9項目、介入後の項目の合計は平均57.2±6.8項目であり、統計学的な有意差がみられた。8ヵ月間の介入をおこなったが、意味のある結果が得られなかった。今後の課題として、対象の状況にあわせた介入内容の検討、介入後の追跡期間の延長、対象数の増加、介入期間の延長が挙げられた。
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