2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21792203
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
内田 一美 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (80320365)
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Keywords | 脳梗塞患者 / 再発作予防 / 看護学 / 活動 / 栄養 |
Research Abstract |
脳梗塞患者の20~30%は再発作を起こし,より重症な後遺症を残すことも多いことから,再発作予防は重要な課題である。 本研究の目的は,1.脳梗塞患者の再発作予防に向けた活動・栄養摂取バランス(特に血中脂質・脂肪酸組成等)について調査し,効果的な食生活指導内容を明らかにすること,2.入院患者に対して食生活指導を行い,特に脂質摂取の自己管理継続のための看護職の関わりについて検討することである。 本調査では,脳梗塞患者の食事摂取/身体活動レベルと血中脂質との関係を明らかにするために,リハビリテーション病院の入院患者32名を対象に3日間の食事・活動記録と2回の血液検査を実施した。患者のほとんどは指示された食事の75%以上を摂取しており,P:F:C(protein:fat:carbohydrate/energy%)比の脂質摂取割合がやや低値,炭水化物の割合が高値であった。多価不飽和脂肪酸の摂取は,目標値(日本人栄養摂取基準,厚生労働省2010)より少なかった。身体活動レベルはI(低い)が94%,血液生化学検査では低HDLコレステロール者が28%であった。再発予防の為には,主食(炭水化物)中心の食事から副食(タンパク質)を重視した食事に変更すること,脂肪摂取ではn-3系多価不飽和脂肪酸を多く含む魚や海産物の摂取割合を増やすこと,身体活動レベルを上げるために座位作業やゆっくり歩く時間を増やす指導を行う必要が示唆された。 患者が再発予防行動を継続するためには,患者自身が個人の問題や課題として認識し,主体的に取り組めるように関わることが重要である。しかし,本調査における食事・活動の記録を患者自身が行うことは困難であった。看護師が食生活指導を行う際には,画像や動画を多く用いて生活想起の容易化や記載方法の簡便化,機能障害に応じた評価方法の提案などを取り入れていくことも重要である。
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Research Products
(1 results)