2009 Fiscal Year Annual Research Report
肺がん患者の術後不快症状に対するセルフケア促進のための看護支援方法の検討
Project/Area Number |
21792219
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
板東 孝枝 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (00437633)
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Keywords | 周手術期看護 / 肺がん患者 / 不快症状 / セルフケア / 術後 |
Research Abstract |
平成21年度は、肺がんに関連する文献検討や学会への参加を行うことで肺がん患者の術後症状、治療、セルフケア、QOL等、最新の肺がんに関連する治療や研究動向等について情報収集を行った。肺がんに関連する文献レビュー等を参考に、肺がん患者の術後の不快症状に関する調査票を作成し、プレテストを行い調査票の検討を行った。本研究は肺がん患者の術後不快症状について入院中だけでなく、退院時の不快症状に対する日常生活への影響について経時的に調査し、出現する症状とQOLとの関連を明らかにするため、長期に渡る調査期間を要する。そのため本年度は、作成した調査票をもとに24名の肺切除術患者の不快症状とその要因について分析したところ、患者は複数の不快症状を抱えていることが明らかになり、その要因として肩部やドレーン部、そして咳が患者の睡眠状態と関連が見られた。また、18名の手術を受けた肺がん患者の退院時と術後1ヵ月後の術後不快症状について分析を行ったところ、退院時と術後1ヵ月ともに最も多かった不快症状は創部表面で、次に多かったのは創部内部であった。2つ以上の不快症状がある患者は、退院時は16名、術後は13名で多くの患者が複数の不快症状を抱えていた。そして退院時と術後1ヵ月後の不快症状の変化は創部表面、創部内部、ドレーン挿入部が減少し、肩部の不快症状と睡眠状況の悪化、息苦しさがあることによる生活への影響は増加していたが、いずれも統計的差は見られなかった。今後も引き続き調査を行い、患者が体験している不快症状及び日常生活の状態と患者の属性やセルフケアの状態との関連を明らかにしていく必要がある。
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Research Products
(4 results)