2009 Fiscal Year Annual Research Report
がん療養相談における意思決定サポートプログラムの開発
Project/Area Number |
21792233
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
川崎 優子 University of Hyogo, 看護学部, 講師 (30364045)
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Keywords | がん看護 / 相談技術 / 意思決定 / サポート |
Research Abstract |
【目的】がん療養相談業務に従事する看護師の「看護相談技術」を明確化する。 【方法】がん診療連携拠点病院の相談支援センターで、看護師が過去2年間に面談対応した記録のうち、がん患者・家族の意思決定支援に関与し段階が進んだ事例の記録207件の内容分析を行い、「看護相談技術」の構成要素を抽出した。 【結果】、意思決定支援に関わる相談技術を抽出したところ、【感情を共有する】、【相談内容の焦点化につきあう】【自分らしさを生かした療養法づくりに向けて準備性を整える】【治療・ケアの継続を保障する】【患者の反応に応じて判断材料を提供する】【情報の理解を支える】【周囲のサポート体制を強化する】【患者のニーズに応じた可能性を見出す】の8つの技術が明らかになった。 【考察】がん患者・家族の療養生活に関わる意思決定支援場面で看護者が用いた相談技術を、プロセスとして捉えた場合、【感情を共有する】【相談内容の焦点化につきあう】はどのような状況下においても用いられる技術であるが、その他の技術は相談内容に応じて用いる技術といえる。最終的には、何らかの【患者のニーズに応じた可能性を見出す】ことにより意思決定支援の帰結を患者とともに導き出すことになるが、扱う問題の性質が複雑な場合や、患者自身の自我エネルギーやセルフケア能力が低下している場合には、再び【感情を共有する】に戻り、意思決定支援を行っているといえる。 以上の結果をもとに、今年度は「がん患者の療養上の意思決定プロセスを支援する共有型看護相談モデル」を作成した。
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Research Products
(4 results)