2009 Fiscal Year Annual Research Report
若年性乳がん患者のエンパワーメントを促進するサポートプログラムの開発と評価
Project/Area Number |
21792238
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Research Institution | Gumma Paz College |
Principal Investigator |
萩原 英子 Gumma Paz College, 保健科学部, 助教 (40438776)
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Keywords | 若年性乳がん / エンパワーメント / サポートプログラム |
Research Abstract |
本研究は、がん患者のエンパワーメント概念の性質を明らかにし、若年性乳がんの患者の現状を把握するために、若年性乳がん患者の身体的、心理社会的問題と対処行動を質的帰納的に明らかにする。この結果に基づき、若年性乳がん患者のエンパワーメントを促進する看護援助方法をサポートプログラムとして考案、臨床適用し、評価を行うことを目的としている。今年度の目標は以下の2点とした。 1.看護学領域におけるがん患者のエンパワーメントに関する研究の動向と課題の分析 国内外の文献で検索可能な全年において、Web版医学中央雑誌Ver.4、PubMed、MedLine、CINAHLに掲載された原著論文または学術論文の形式が整っている論文を対象とした。「エンパワーempower」「エンパワーメントempowerment」「がんcancer」「患者patient」をキーワードとして検索した結果、国内文献9件、国外文献32件が抽出された。これらの論文のうち、がん患者のエンパワーまたはエンパワーメントについて論じられているものは、国内1件、国外6件のみであった。本研究で対象にならなかった多くの論文は、がん患者をエンパワーすることの重要性は述べているものの、具体的な内容についての記載がみられなかった。がん患者を対象にしたエンパワーメント現象の理解とエンパワーの方略を探究する必要性が示された。 2.がん患者の「エンパワーメント」概念分析 近年、がん患者を対象にしたエンパワーメントの必要性が示されているが、その概念は充分な検討がなされていない。よって、がん患者のエンパワーメント概念の性質を明らかにすることを目的に、Rodgersの概念分析の手法を参考に分析を行った。看護学、公衆衛生学、心理学、社会学領域で、「empower」「empowerment」「cancer」「patient」をキーワードに検索し、現在分析を進めている。
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