2010 Fiscal Year Annual Research Report
若年性乳がん患者のエンパワーメントを促進するサポートプログラムの開発と評価
Project/Area Number |
21792238
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Research Institution | Gunma Paz University |
Principal Investigator |
萩原 英子 群馬パース大学, 保健科学部, 講師 (40438776)
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Keywords | 若年性乳がん / エンパワーメント / サポートプログラム |
Research Abstract |
本研究では、がん患者のエンパワーメント概念の性質を明らかにし、若年性乳がんの患者の現状を把握するために、若年性乳がん患者が抱える身体的、心理社会的問題と対処行動を質的帰納的に明らかにする。この結果に基き、若年性乳がん患者のエンパワーメントを促進する具体的な看護支援方法をサポートプログラムとして考案、臨床適用し、評価を行うことを目的としている。今年度の目標は以下の2点とした。 1.「がん患者のエンパワーメント」概念分析 がん患者におけるempowermentの構成概念と特性を明らかにすることにより、がん患者の支援を検討する上でのこの概念の有用性を検討することを目的として概念分析を実施した。まず、2000~2010年に発表された看護学分野、公衆衛生学分野、社会学分野、心理学分野、教育学分野における、empowermentに関する研究論文について、検索サイトを活用し検索を行った。次に、検索された文献の約20%にあたる文献に2次文献を追加し、計40文献を対象文献として、Rodgersの概念分析の手法を参考に分析を行った。その結果、がん患者におけるエンパワーメントの特性が明らかとなり、「がん患者におけるエンパワーメント」という概念は、がん患者の看護支援を検討する上で、有用な概念であることが示唆された。 2.若年性乳がん患者の身体的、心理社会的問題と対処行動を明確化する。 プログラムの構成要素を抽出するためには、まず、がん患者の若年性乳がん患者が抱えている身体的、心理社会的問題と対処行動を明らかにする必要がある。よって、プログラム開発の予備調査として、これらを明確化することが優先課題と考え、現在、調査及び分析を進めている。
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