2011 Fiscal Year Annual Research Report
若年性乳がん患者のエンパワーメントを促進するサポートプログラムの開発と評価
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21792238
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Research Institution | Gunma Paz University |
Principal Investigator |
萩原 英子 群馬パース大学, 保健科学部, 講師 (40438776)
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Keywords | 若年性乳がん / エンパワーメント / サポートプログラム |
Research Abstract |
本研究の目的は、がん患者のエンパワーメントの性質を明らかにし、若年性乳がん患者のエンパワーメントを促進する具体的な看護支援方法をサポートプログラムとして考案、臨床適用し、その評価を行うことである。 初年度は、文献検討を行い、国内外の先行研究より、がん患者のエンパワーメントに関する研究の動向と課題及び、がん患者のエンパワーメント概念の性質について検討した。2年目には、若年性乳がん患者の抱える身体的、心理社会的問題状況について検討した。これらの研究で明らかになった結果を踏まえて、平成24年度は以下の2点に取り組んだ。 1.若年性乳がん患者のエンパワーメントを促進するサポートプログラム原案の作成 平成21年度及び平成22年度に実施した研究結果をもとに、プログラムの目標や構成要素と内容、介入時期等を検討し、サポートプログラム原案の構築に取り組んだ。サポートプログラム原案の作成や若年性乳がん患者に対する情報の提供などに必要であると考えられた視覚的な教材の作成に関しては、乳がん医療に関わる医師、看護師、がん看護研究者等の助言を得て作成し、内容の精錬を図った。 2.作成したサポートプログラム原案の試行 作成したサポートプログラム原案の試行に向けて、研究協力施設との連携と調整を図っている。 作成したサポートプログラム原案については、試行後、対象となった若年性乳がん患者及びがん医療に関わる医師、看護師、がん看護研究者らと協議のうえで、プログラムの妥当性や実現性を検討し、修正を図っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
サポートプログラム原案の作成については概ね順調に進展したが、サポートプログラム原案の試行については、対象者となる患者を十分に得ることができず、サポートプログラム原案の評価をするまでには至っていないため、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、まずは、サポートプログラム原案の試行を十分に実施し評価できるよう、研究協力病院と協働して、対象者となる患者の確保に努めることが優先課題である。平成23年度を踏まえ、改善策としては、(1)患者への周知方法の変更、(2)対象者の選定基準の変更が考えられる。今後は、これらについて検討し、改善を図る必要がある。 また、サポートプログラム原案を試行・評価後は、速やかに原案の修正を行い、修正版サポートプログラムを患者に適用し、その効果について検討する予定である。
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