2012 Fiscal Year Annual Research Report
がん患者および家族への看護相談支援モデルの構築と心理社会的効果の検証
Project/Area Number |
21792240
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
庄村 雅子 東海大学, 健康科学部, 准教授 (40287115)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | がん看護 / 看護相談 / 看護支援モデル / 肝臓がん / がん患者 / 家族 |
Research Abstract |
前年度までの研究で作成した肝がん患者と家族の看護相談支援モデルに基づき、対象患者41名、家族19名に介入し、相談内容の記述データと、ベースラインから3か月ごと9か月までのQOLのSF-36得点により効果を検証した。患者の概要は、年齢中央値71歳、男性35名、HCV51%、Child-pugh A78%で、家族の年齢中央値60歳、女性18名、妻79%だった。 SF-36スコアは国民標準値50点とした偏差得点の平均値を比較、患者はベースラインのRP(日常生活役割:身体)が37以外は40以上、6か月以降は全項目で増加傾向を示した。家族のSF-36スコアは、ベースラインから低下傾向を示し6か月のSF(社会生活機能)37、GH(全般的健康感)40以外は40より高く9か月には全項目が増加した。患者も家族もFriedman検定で経時的な得点変化に有意差はなかった。患者と家族双方に調査できた両者のSF-36スコアはベースラインと3か月はPF(身体機能),RP,RE(日常生活役割:精神)は家族が有意に高いが、6か月以降は両者に差はなかった。SF-36各偏差得点40以上に関連する因子はロジスティック回帰分析で、PFは男性、RP,GH,VT,SF,RE,MH(心の健康)はChild-pugh Aが寄与していた。相談開始後の生存期間OSの関連因子は、Cox回帰でTNMステージIII以上、MH40未満でOSが短かった。 ベースラインのMH40未満でOS低値であったことから、心の健康を保つ重要性が確証された。患者と家族のSF-36は6か月以降増加したが統計的有意差は示唆されず、未分析の結果を総合して支援モデルを評価し、介入効果を高めるために、電話フォローを全対象に併用し、介入頻度と内容を追加・修正することや、介入評価法の検討、 およびRCTデザインを取り入れることなどが課題に残された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)