2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21792250
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
山口 咲奈枝 山形大学, 医学部, 講師 (20431637)
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Keywords | 看護学 / 父親 / 育児 |
Research Abstract |
父親の育児行動を促進することは、育児支援として不可欠である。しかし、父親の育児行動を促進するための具体的な育児支援方法は確立されていない。そこで、本研究は、父親の育児行動を促進するための実際の育児に適応した支援方法を提示することを目的とする。 平成22年度までの研究の結果、父親の年齢、母親の就業の有無、家族形態によって、父親の育児行動の頻度に差があることが示唆された。そこで今年度は、父親の育児行動に関連する背景要因を踏まえて未就学児をもつ母親が父親に望む育児支援を明らかにし、父親への育児指導項目を検討することを目的とし、母親が父親に望む育児行動についてテキストマイニング分析を行った。その結果、抽出された頻出語は21語で「家事」が最も多く、次に「育児」、「私」、「仕事」、「自分」、「時間」の順であった。頻出語ごとに就業の有無や家族形態、子どもの人数で出現率を比較した結果、就業している母親の方がしていない母親よりも「協力」という語の出現率が有意に高く、また、核家族の方が複合家族よりも「精神的」という語の出現率が有意に高いことが明らかとなった。 また、情緒的支援行動から抽出されたコードは120あり、「コミュニケーション」、「理解・関心」、「精神的なサポート」、「義父母との関わり」、「決定力」、「育児共同感」の6つのカテゴリーが抽出された。母親が父親に求める情緒的支援の中でも「コミュニケーション」が70件と最も多く、話を聞いてほしい、相談に乗ってほしい、会話をしてほしい、感謝、ねぎらいの声をかけてほしいという内容が含まれた。育児指導項目として、妊娠中から母親と同様に父親を対象に、母親が父親に望む支援を説明したり、一緒におむつ交換や沐浴の実施を行い、育児行動に関心をもてるよう働きかけることによって、父親の育児行動を促進することができるのではないかと考える。
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Research Products
(4 results)