2010 Fiscal Year Annual Research Report
第1子出生後の父親役割行動における妊娠期の予測と実際
Project/Area Number |
21792251
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森田 亜希子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 助教 (10402629)
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Keywords | 父親 / 親役割 / 役割行動 / 妊娠期 / 役割獲得 / 親となる男性 / 第1子出生後 / 父性 |
Research Abstract |
平成21年度に引き続き研究協力施設にて研究対象候補者を抽出し、計20名の研究協力の同意を得た。同意を得た研究対象者に第1回目の面接(第1子出生後の父親役割行動に対する妊娠期の予測)を行い、その内容を逐語録にした。この逐語録を精読し抽出した各対象者の「妻の妊娠中に担おうと考えている父親役割行動」に基づき、児の出生後3、4ヶ月頃に第2回目の面接(予測していた児の出生後における父親役割行動の実際と、実施の有無に関係する要因)を行った。1回目の面接を行った20名のうち了承を得られた15名の対象者に2回目の面接を行った。2回目の逐語録を精読し対象者毎に「実際に実践することができた、もしくはできなかった父親役割行動」を抽出するとともに「実際に父親役割行動を実践することができた、もしくはできなかった理由」を抽出し、意味内容を損なわないように抽象度をあげ簡潔に表現し207のコードを抽出した。各コードに存在する共通性を発見し集合体を形成し意味内容を損なわないよう抽象度をあげて表現し35のサブカテゴリーとなった。さらにサブカテゴリーの意味内容の同質性・異質性に基づき分類・集約して抽象度をあげ9のカテゴリーとなった。分析の信頼性・妥当性を確保し、考察にむけた最新の知見を得るべく、母性看護学の専門家が全国から集う平成22年6月に開催された日本母性看護学会、8月に開催された日本家族看護学会、11月に開催された母性衛生学会へ参加した。さらに平成22年3月には韓国で開催されたEAFONSへ参加し、アジアに在住する母性看護学の専門家と交流し最新の研究の知見から示唆を得た。これらの成果と文献を活用し、近年親役割不適応が予測される初めて親となる男性に対する妊娠中からの予防的看護援助について考察することができた。今後、これらの結果は母性看護学の専門家によるコンサルタントを受けながら発表していく予定である。
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