2009 Fiscal Year Annual Research Report
正期産母子に対するカンガルーケアの分娩直後から24時間の新生児の心拍変動の変化
Project/Area Number |
21792254
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
芳賀 亜紀子 Shinshu University, 医学部, 助教 (10436892)
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Keywords | 新生児 / カンガルークア / 心拍変動 |
Research Abstract |
1. 正期産母子に対するカンガルーケア(以下、KC)の分娩直後から子宮外生活に適応していく過程の移行期とされる24時間の新生児の心拍変動の変化を経時的にとらえ、その自律神機能の変化について、KCを実施しない児をコントロールとして比較検討する【研究方法の検討】文献調査により決定した。【対象】施設Aにおいて、正期産で経腟分娩を行う者のうち、当該施設のKC実施基準を満たしKCを実施した新生児をKC群およびKCを実施しない新生児をコントロール群として心拍変動の測定を実施した。KCは98%以上の母親が希望しており、施設Aにおいて、コントロール群のデータ収集を実施することは困難であると考え、KCを取り入れていない施設Bにおいてデータ収集を実施した。なお、研究実施に際し、新生児の代諾者として母親に承諾を得た。【方法】分娩に立ち会い、出生直後の新生児に対して、非侵襲性測定機である心拍メモリー計アクティブトレーサーAC-301A(今回購入)を用いて心拍変動測定を実施し、解析システムMemcalc(今回購入)により自律神経機能の解析を行った。また、自律神経機能に影響を及ぼすと考えられる新生児の呼吸数・体温・心拍数・血中酸素飽和度の測定に加えて新生児の観察をビデオ撮影により継続的に実施した。さらに、対象者の背景についてカルテより情報を得た。観察環境因子として温度、湿度、騒音、照度について測定を行った。【結果】KC群19例、コントロール群8例のデータを得た。得たデータを子宮外生活への適応過程における心拍変動および自律神経機能に影響を及ぼす因子の分析を進めている。また、データ数が予定数に満たないため22年度もデータ収集を進めていく予定である。
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