2011 Fiscal Year Annual Research Report
更年期女性の不定愁訴を軽減させるための方策:継続的課題の達成と自己効力感
Project/Area Number |
21792262
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
城賀本 晶子 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (90512145)
|
Keywords | 更年期 / 医療従事者 / 疲労 / ストレス / ストレスコーピング |
Research Abstract |
1.具体的内容 平成23年度は更年期の自覚症状として最も程度と頻度が高い「疲労」に着目して研究を進めた。先行研究(山本・中塚・吉村,2009)において、教員や医療従事者などの専門的職業群は、他の職業群よりも有意に疲労の程度が強いことが明らかになった。また、類似した状況や環境においても、個々人の疲労の感じ方は異なり、個人の特性や習性など、ストレスへの対処法が影響を及ぼしていることが推測された。そのため、本年は、40歳から60歳までの専門的職業群、中でも医療従事者を対象として、職種によるその疲労の程度を明らかにするとともにラザルス式ストレスコーピングインベントリーを用いて、個々人のストレス対処法を明らかにし、疲労の程度との関連について検討した。 2.意義 医療従事者は、不規則な勤務体制や人間の生命に関わる特殊な勤務内容のため、疲労状態に陥りやすい。疲労が蓄積すると抑うつや燃え尽き症候群などが引き起こされることもある。しかし、状況や環境が類似していても、日常的に感じる疲労の程度には個人差があり、ストレスに如何に対処するかという、個人の傾向や習慣性が影響を及ぼしていることが考えられる。本研究によって、医療従事者の疲労の程度を測定するだけではなく、疲労にストレス対処行動が影響を与えていることが明らかになったことは、中高年の疲労の予防や改善策を構築していく上でも意義があると考える。 3.重要性 医療従事者の疲労やストレスを如何に低減させていくかという問題は、患者に対する医療や看護の質を保証する上でも重要である。また、医療従事者の就業意欲を高め、離職率を低下させ、職場への定着性を図るためにも、その疲労の程度を把握し、効果的なストレス対処策を支援する必要がある。
|
Research Products
(3 results)