2011 Fiscal Year Annual Research Report
外来化学療法を受ける子どもと家族のヘルスプロモーションを促す看護援助に関する研究
Project/Area Number |
21792263
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤田 紋佳 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教 (10437791)
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Keywords | 外来化学療法 / 子ども / 家族 |
Research Abstract |
本研究の目的は、外来化学療法を受ける子どもと家族のヘルスプロモーションを促す看護援助を検討することである。外来化学療法を継続しながらの子どもと家族のヘルスプロモーションを促すことは、子どもがよりよい成長発達を得る上でも重要である。今年度は、作成した調査用紙にてデータ収集、分析を行った。データ収集は、小児白血病の患者を対象に、外来化学療法受診時に研究依頼、同意を得た。結果、配布した27名の内26名から回答を得たが、有効回答数は、25名であった。得られたデータより以下のことが明らかとなった。外来療法中の生活に関する質問紙において、薬剤の管理、食事の管理、学校や通園施設での管理に関して、就学前と就学後では特に有意差はなかった。子どもの体調管理や、園や学校における感染症に対する心配の度合いが強い傾向にあった。また、記述データからは、薬剤の副作用として、ステロイド剤による気分のムラに対する心配が多くあげられた。食事については、食欲増減に対する家での対応が大変であることがあげられた。通園・通学に関しては、園や学校との調整や体力低下、友人関係に対する心配があげられた。 外来化学療法においては、入院中と異なり、親や家族が子どもの管理をすることになる。治療や家族の状況、社会的環境の変化によって、家族の困難さは変動することが今回の調査より実態が明らかとなった。外来化学療法は、長期間続くため、子どもと家族のそれぞれの状況の変化のアセスメントと個々にあった看護援助の必要性が示唆された。
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