2010 Fiscal Year Annual Research Report
幼児に対するプレパレーションの普及に向けたシステムの構築
Project/Area Number |
21792269
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
山口 孝子 名古屋市立大学, 看護学部, 講師 (90315896)
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Keywords | プレパレーション / 幼 / 促進要因 / 阻害要因 |
Research Abstract |
当該研究の全体構想は、小児医療におけるプレパレーションのさらなる普及に向けたシステムを構築することである。近年、プレパレーションの主たる実践者である看護師において、プレパレーションが必要であるとの意識をもっているにも関わらず、十分実施することができない実態が報告されている。 そこで、我々の先行研究において明らかとなったプレパレーションの促進要因である【患児の基本的人権の尊重】、および阻害要因の【ネガティブな職場環境】【実施に対する自信のなさ】について、小児病棟に勤務する看護師に具体的認識や経験を面接調査により収集し、現在データのコード化、カテゴリー化を進めている段階である。その後、本研究より得られた知見を研究協力者である看護師にフィードバックし、小児医療の現場での対応・改善策を臨床と共同で模索し、プレパレーションの普及に向けたシステムの構築への提言を行うことが課題である。 また、先行研究において、保護者(親)に関することは影響要因としての関与は低かったものの、小児に何も説明せずに病院に連れてきたり、小児への説明を拒否したりする事例にも遭遇する。これより、小児の保護者に対しての調査も現在準備を進めており、今後は保護者からみた小児の理解力やプレパレーションに対する認識および体験等を明らかにし、プレパレーションに対する看護師と保護者の認識の相違についても検討する予定である。 そして、本研究成果によりプレパレーションが多くの患児に実施されると、入院における患児の苦痛は減り、主体的に治療に取り組めることが見込まれる。また、退院後の心理的混乱の解消、生涯にわたる健全な健康観、それを成し遂げる自信や行動力が育成されることも期待できる。さらに、小児看護の専門性の向上という観点からも意義がある研究と考える。
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